その大きな街は、街ごと、緩やかな階段状になっていた。
街の真ん中を、川が流れている。
澄んだ美しい水が、階段状の川を静かに流れている。
僕は若者たちを大勢引き連れて、その階段の街の真ん中の川を、
どんどん登った。
登り切ったら、そこにある広場で、パーティをしよう。
だがまずは、この川を登るのだ。
長い長い階段の川を。
そういう夢を見た。
予定していた東京での一人きりの半年間の日々が終わろうとしている。
新しいことを始めるための半年間だと、僕は思っていた。
だが今、ちょっとわかる。
これは、新しいことを始めるための半年ではなく、
僕が、本当は、何者なのか、それを思い出す半年だった。
生まれてすぐに、忘れてしまっていたんだ。
いや、まだ全部思い出したわけじゃないが。
(なにしろきっと、全部思い出す時は死ぬ時だ)
階段の街の頂上にある広場で、僕はパーティをする。
僕の考えたダンスを皆に教える。
とても楽しい、大笑いしてびっくりしてドキドキする、そんなダンスなんだ。