|
◆Pures発足公演の全日程が終了し、僕は名古屋に帰ってきた。
◆今日、月曜日。
ゴールデンウィークは終わってしまったけれど、妻が一日休日を多くとってくれたので、僕らはふたり、近所の公園に出かける。適当な木陰を選んで自転車を停め、デッキチェアを並べて、ただボーっと数時間。本を読んだり、脚本を書いたり、時にデザートを食べたり、そんな風に過ごした。
◆公園の青く眩しい空をぼんやり見ながら、Puresの日々を思い出す。
役者や、格闘家や、芸人や、声優や、タレントや、モデルや、歌手や、政治家や、マジシャンや……いろんなメンバーが集まっていた。
作品には笑いが満載されて、ともするとバラエティショーのようにも見えたかもしれない。けれど、物語もしっかりあったのだ。とても素直な青春物語。それを、若者のためにではなく、僕らオッサンのために。青春を過ぎ去った世代のために描いた物語だった。
◆主人公は、スポーツも勉強も恋愛もうまく行かない男子高校生で、部活でも教室でも目立たない。
物語の中で、結局彼はたいしたことは何も成し遂げられないけれど、たった一度、文化祭で、仲間たちの思いを込めたバンド演奏を成功させるのだ。
◆僕は自分の青春時代を思い出し、彼のことを、とても他人とは思えない。ああ、僕が高校生の頃。カッコいいハンサムな友人がうらやましかった。頭がよく信念のしっかりある友人がうらやましかった。ケンカが強くて女の子にモテる友人がうらやましかった。明るくて皆から好かれている友人がうらやましかった。自分だけが皆より劣っていると感じていた。
◆だけど、友達がいること。それだけで、どんなにか僕は救われていたことだろう。たとえ「親友」でなくとも。ただ友達であるだけで。そうだ、あの頃僕がうらやんでいた友人たちを、僕が助けていたことも、あったかもしれない。そういうことを、Puresの芝居は、僕に思い出させてくれた。
◆演劇的冒険、それもいいけれど。
時にはPuresのように。
実際、今、関わっている人や観客を救う。そんな芝居も、これから僕は作ってみよう。
|