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◆日曜日。
部屋から見える外は、晴れている。
僕はリビングのテーブルで、PCを広げている。
ここから太陽や空は見えないけれど。
ベランダに、強い日差しの断片が、ダリの時計みたいに散らばっているのが見える。
外は、ずいぶん強い風が吹いていると、妻が教えてくれた。
僕はしかし、ずっと家にいて、仕事を進めている。
◆妙な話をする。
◆大学の演劇研究部で演劇を始めたばかりの頃。
僕は、 とある夜、印象的な夢を見た。
夢の中で僕は、だだっぴろい芝居小屋で、芝居の上演準備をしていた。
現実離れした舞台装置を、僕らは劇場に設営していた。
◆それから2年後の冬、僕はすでに仲間と惑星ピスタチオという劇団を旗揚げして、
その3回目の公演に取り掛かっていた。
神戸の、だだっぴろい倉庫みたいな劇場で、舞台装置を組んだ。
本番の3日前、その舞台装置を眺めながら、僕は驚いてしまった。
2年前に夢で見たあの舞台装置。
それが、まるっきりそのままそこにあり、
装置の周りの劇場の壁や空間や、
そこで作業をしている仲間の服や雰囲気や、
そういった一切合財が、すべて夢で見た光景そのものだった。
それで、僕は驚いたのだった。
まあ、自分たちで作ったモノだからね。
夢に影響されていたのかもしれないけれど。
それにしても、舞台装置をデザインしたのは保村大和で、
僕は彼にほとんど口出しをしなかったはずなのに。
『熱闘!! 飛龍小学校』という芝居の初演のことだった。
◆それが最初だった。
僕はそれ以来、自分の作る舞台装置のうち、半数くらいを、あらかじめ、夢で見ている。
夢で見ていない場合も、大抵の装置を、僕は既に知っている。
なんていえばいいんだ。
とにかく、この先自分で作る舞台装置のうちの多くを、
すでに僕は、
まるで過去の体験のように記憶している。
◆さて、12月に公演する『地蔵さんが転んだ』。
この芝居作りをしている今の現場の記憶も、すでに僕にはある。
稽古場と自宅を行き来する道や、
まだ作っていない舞台美術のプランや、
稽古や打ち合わせで起こる出来事や、
いろんなことが、
かつて見た印象的な夢と一致する。
ちょっといつもより、その一致具合が強くて、切なくて。
それで、日記に書きたくなってしまった。
◆昨日送られてきた、音楽担当のバイオリニスト・黒田かなでさんの、 デモ音源。
これがまた、切ない。
僕が1ヶ月先の舞台で体験した切ない思いがよみがえるのだ。
◆ほらみなさん、西田がまた狂ったことをほざいてますよ。
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